トップ
>
吝
>
しわ
ふりがな文庫
“
吝
(
しわ
)” の例文
土肥の
吝
(
しわ
)
ん
坊
(
ぼう
)
が、藩では、いちばんの金持ちだといわれておる。吾々の親父も、みんな、貴公の親父から、利息金を借りているんだ。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
伯父の一人は自殺し、一人は家を出て、気違いのように
吝
(
しわ
)
くなった祖父と五十年つれそった祖母との間に不思議な生活が始まった。
マクシム・ゴーリキイの人及び芸術
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
「柿を守る
吝
(
しわ
)
き法師が庭に出でてほう/\といひて烏追ひけり」という子規居士の歌もあり、漱石氏はまた『野分』の一節にこれを用いて
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
かくて気候至って穏やかに、三日
経
(
た
)
たば四月になるという時、三月、牧羊夫に子羊を求むると、たちまち
吝
(
しわ
)
くなって与えず。
十二支考:06 羊に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
あの有松屋の婆さんのように
吝
(
しわ
)
い人は有りませんわ、何でも
食
(
たべ
)
ろという事が有りません、だからねお芋や何か買っても、あなたも知って入らっしゃるけれども
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
爪に火を灯すような、江戸第一番の
吝
(
しわ
)
ん
坊
(
ぼう
)
の鳴子屋は、いかにもそれくらいのことがありそうです。
銭形平次捕物控:094 死相の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
羊飼はひどく
吝
(
しわ
)
い男でしたから、初のうちはなかなか承知しそうにもありませんでしたが、三人が口を揃えてうるさく
強請
(
せが
)
むので、ぶつくさ呟きながらも引請けるには引請けました。
艸木虫魚
(新字新仮名)
/
薄田泣菫
(著)
あれあ
吝
(
しわ
)
ん坊にすぎないんだ! おれは君の性質をよく知ってるがね、彼奴の家へ行って、
銀行
(
バンク
)
の一番もやったり、ボンボンの一本にでもありつけようと思ったら、それこそ飛んでもない間違いだよ。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
『藩の御用なれば、たとえ、どう損がゆこうと身を粉にしようと、
愚痴
(
ぐち
)
などは申しませぬが、あの
吝
(
しわ
)
い大野様からの
吩咐
(
いいつ
)
けなので』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吝
(
しわ
)
くて狂人のようになった祖父と五十年連添った祖母との間に不思議な生活ぶりが始った。
マクシム・ゴーリキイの伝記:幼年時代・少年時代・青年時代
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
「え、——まアまアあの
吝
(
しわ
)
ん
坊
(
ぼう
)
にしては、清水の舞台から飛降りたつもりでしょうよ」
銭形平次捕物控:097 許嫁の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「さすがに、
吝
(
しわ
)
い御大将。お目のつけどころが偉い。またそれへ蘭丸とは、打ってつけのよいお使い」
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いや、あの
吝
(
しわ
)
ン
坊
(
ぼう
)
が、意気で貸してくれた金だ。人間、意気には感じる。手紙を書こうか」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
吝
(
しわ
)
んぼ」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吝
漢検1級
部首:⼝
7画
“吝”を含む語句
吝嗇
吝嗇漢
吝嗇家
吝嗇坊
鄙吝
吝々
物吝
卑吝
吝嗇者
慳吝
吝嗇奴
吝嗇爺
吝嗇屋
吝嗇臭
吝坊
吝垂
吝気
吝臭
吝薔
貪吝
...