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可憐
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いじ
ふりがな文庫
“
可憐
(
いじ
)” の例文
「あの
娘
(
こ
)
がいとしい、
可憐
(
いじ
)
らしい。これへ招いて、幸右衛門から杯などやって欲しい。十内どの、どうであろう。千秋様、
思
(
おぼ
)
し
召
(
めし
)
は、どうお座りましょうの」
日本名婦伝:小野寺十内の妻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
可憐
(
いじ
)
らしい遊びようをしている。が、わたしは何時の間にか、尾のないとかげが非常にからだの調子が取れなくて、歩きにくそうによちよち歩いているのを見た。
とかげ
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
と言って能登守は眉をひそめて、お君の姿を
可憐
(
いじ
)
らしげに見下ろしたまま立っているばかりであります。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
古靴屋の手に靴は
穿
(
は
)
かぬが、
外套
(
がいとう
)
を売る女の、
釦
(
ぼたん
)
きらきらと
羅紗
(
らしゃ
)
の筒袖。
小間物店
(
こまものみせ
)
の若い娘が、毛糸の手袋
嵌
(
は
)
めたのも、寒さを
凌
(
しの
)
ぐとは見えないで、広告めくのが
可憐
(
いじ
)
らしい。
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そのままにさせて置けない気がした。どうにかしてやらなければどんなになるか解らないように危なげに見えた。ワルトンにはアイリスの近頃の生活が急に淋しそうに見えて
可憐
(
いじ
)
らしかった。
決闘場
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
何時も
可憐
(
いじ
)
らしくてならなかった。
双面獣
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
きっとそう仰っしゃることと前から存じてはおりました。けれど、姫さまのお
可憐
(
いじ
)
らしいお覚悟をどういたしましょう。姫さまはもう心の底に、黙って、死を
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
布令
(
ふれ
)
られていたが、やはり多くは残ってしまったものらしい。
可憐
(
いじ
)
らしさ、
不愍
(
ふびん
)
さ。しかもベソは掻かず、飽くまで生きんとし、生きんとし、
奔
(
はし
)
り
遁
(
のが
)
れる生命のたくましさ。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
やはり子どもらしいが——また、
可憐
(
いじ
)
らしい、と武蔵は思った。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
可
常用漢字
小5
部首:⼝
5画
憐
漢検準1級
部首:⼼
16画
“可憐”で始まる語句
可憐想
可憐也
可憐児
可憐相
可憐小女去邀賓
可憐春半不還家