“受出(うけだ)” の例文
友達はそれを質(しち)に入れて一時を凌(しの)いだ。都合がついて、質を受出(うけだ)して返(かへ)しに来(き)た時は、肝心の短銃(ピストル)の主はもう死ぬ気がなくなつて居た。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
羽生村に居るうちは義理だから敵を討つとか何(なん)とか云いましたけれども、なにもねえ元々私が麹屋に奉公をして居て、あの時分枕付ではありませんが、彼(あ)の名主に受出(うけだ)されて行って
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
する身の上なれば在(あり)とあらゆる品物(しなもの)は大小までも質(しち)に入たるは道理(もつとも)なり其日々々にさへ差支(さしつかへ)る有樣ゆゑ如何に大切の品なり共今(いま)は勿々(なか/\)受出(うけだ)す事も成まじ質屋(しちや)よりは流れの催促(さいそく)嘸(さぞ)かし難澁(なんじふ)の事ならんと己れが身分にも競(くら)べて考へしが長八は爰(こゝ)ぞと思ひて廿五兩の金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)