南側なんそく)” の例文
十九にち雨中うちうを、つてて、おどろいた。いままでの貝塚發掘かひづかはつくつ臺地だいち東部とうぶさか上部じやうぶ左側さそくであつたが、臺地だいち南側なんそく下部かぶ菱沼鐵五郎ひしぬまてつごらう宅地たくちまえはたけを、大發掘だいはつくつしてある。
せめてこの室の南側なんそくに、もう一つの小窓でもあいていたら、そこからは、風致上ふうちじょうよろしくはないかも知れないが、銭塘江せんとうこうにぎやかな河面かめんが、近眼の彼にも、薄ぼんやり見えたことであろう。
西湖の屍人 (新字新仮名) / 海野十三(著)