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千石
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ぜんごく
ところが
美濃守殿の一
件で、
言はゞ五
萬三
千石の
家が
立つか
潰れるかを、
其方の
掌に
握つたも
同樣、どんな
言ひがかりでも
付けられるところだと、
内々で
注意してゐると、
潔白の
其方は
醫道の
表から
申しますれば、
死んだものを
生きてゐるとして、
白々しい
見立て
書きで、
上を
僞るのは、
重い
罪に
當りませうが、これもまア、五
萬三
千石の一
家中を
助けると
思うていたしました。