かわ)” の例文
まゆに籠っていたさなぎかわり、不随意に見えた世界を破って、随意自在の世界に出現する。考えてみればこの急激な変貌のおそろしさがよく分る。受身であった過去は既に破り棄てられた。
紺とはいえど汗にめ風にかわりて異な色になりし上、幾たびか洗いすすがれたるためそれとしも見えず、えり記印しるしの字さえおぼろげとなりし絆纏はんてんを着て、補綴つぎのあたりし古股引ふるももひきをはきたる男の
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と、三斎、叫んだと同時に、顔いろが、青葉のようにかわった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
一片の肉に自分をかわらして
アイヌ神謡集 (新字新仮名) / 作者不詳(著)