勝矜かちほこ)” の例文
人に対する反抗と敵愾心てきがいしんのために絶えず弾力づけられていなければられないような彼女は、小野田の顔を見ると、いきなり勝矜かちほこったように言った。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
すで目指めざ美女びぢよとらへて、おもふがまゝに勝矜かちほこつた対手あひてむかふて、らぬつくなひの詮議せんぎめろ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
どりなし、勝矜かちほこらせて
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
婉曲えんきょくとしおらしさとを欠いた女の態度に、男の顔をつぶされたと云って、川西がぷりぷりして二階へあがって行ってから、お島は腕節うでぶしの痛みをおさえながら、勝矜かちほこったものの荒い不安を感じた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
勝矜かちほこらせて
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)