動揺ゆれ)” の例文
旧字:動搖
丁度ちょうど上方辺かみがたへん大地震おおじしんのとき、私は先生家の息子に漢書の素読そどくをしてやった跡で、表の井戸端で水をんで、大きな荷桶にないかついで一足ひとあし跡出ふみだすその途端にガタ/″\と動揺ゆれて足がすべ
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
某駅から巴里パリイ良人をつと莫斯科モスコオの石田氏とへ電報を出した。動揺ゆれはげしい汽車も馴れてはこの以外に自身の世界が無い様な気がして、朝は森にいて居る小鳥の声も長閑のどかに聞くのである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)