刑務所けいむしょ)” の例文
でも思い切って刑務所けいむしょの中へはいって行くのがちょっとちゅうちょされた。だれかがわたしをじっと監視かんししているように思われた。
名案めいあんですな。ハルステッド刑務所けいむしょ看守かんしゅたちが知ってる男に、警察犬けいさつけんっておる男がいるそうですから、さっそく手配てはいしましょう」
国賊こくぞくにされ、刑務所けいむしょにつながれた稲川先生は、ときどき獄中ごくちゅうから、ありのようにこまかい字の手紙を教え子によせるということだったが、なんの変わったこともないありきたりの手紙も
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
借金しゃっきんのために刑務所けいむしょにはいったことはなくても、その話をこのごろしじゅうのように聞かされていたのでその場所ははっきりわかっていた。
どんなにあの人はわたしにやさしくしてくれたであろう。わたしはわかれてのち長いあいだ刑務所けいむしょのドアの回りをうろうろした。
「でも親方が刑務所けいむしょから出て来たときに、どうしてわたしをさがすでしょう。きっとこちらへたずねて来るにちがいありません」
親方もわたしも二人とも刑務所けいむしょに入れられたら、犬やさるはどうなるだろう。わたしは自分の位置いち責任せきにんを感じていた。
ヴィタリス親方がわたしを保護ほごするために、刑務所けいむしょれて行かれたこと、それから親方がいなくなってから、金を取ることができなくなった次第を話した。