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出居
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でい
ふりがな文庫
“
出居
(
でい
)” の例文
おどろに荒れた
出居
(
でい
)
の土間に、親子か夫婦か、手足の骨まで揃った骸骨が、より添うようなかたちで抱きあっているのは、すさまじいかぎりのながめであった。
ボニン島物語
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
今晩も電燈が点いたので、鶴見は
出居
(
でい
)
から
土間
(
どま
)
に降りて、定めの椅子を引き出して腰をおろす。鶴見の席は卓の幅の狭い側面を一人で占めることになっているのである。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
いわゆる
出居
(
でい
)
は拡張せられて客座敷というものができた。それから紙の利用が自由になって、
明
(
あか
)
り
障子
(
しょうじ
)
や
唐紙
(
からかみ
)
の
間仕切
(
まじきり
)
ができ、家の中の区画が立って食物はようやく統一を失った。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
屋根の形式の割合いに
平凡
(
へいぼん
)
な
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
で、畑に面したふた
間
(
ま
)
つづきの
出居
(
でい
)
の間の、前通りの障子を明け放しにして、その床の間つきの方の部屋に主人らしい四十
恰好
(
かっこう
)
の人がすわっていた。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
ほとほとと飛びあるく
飛蝗
(
ばった
)
の足音を聞きながら、これもまた帰るなり
出居
(
でい
)
の
敷莚
(
しきむしろ
)
に寝ころがってしまった。
うすゆき抄
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
一方は
出居
(
でい
)
の間、一方は勝手で、奥に板戸の大きな押入のついた寝所があった。窓には
半蔀
(
はじとみ
)
がつき、勝手の棟から柾屋根を葺きおろして、そこが吹きぬけの風呂場になっているらしかった。
西林図
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
妹に頼まれて面甲を叩きつけに行ったときふとそう思い、
気中
(
きあたり
)
がしてしようがなかったが、この間、いつぞやの嫌味を言いに行くと、
出居
(
でい
)
の敷莚に胡坐をかいているやつがいる。誰だと思います。
うすゆき抄
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
居
常用漢字
小5
部首:⼫
8画
“出”で始まる語句
出
出来
出入
出鱈目
出來
出会
出立
出逢
出掛
出雲