むか)” の例文
色斯おどろきてがり、かけって後くだる。曰く、山梁さんりょう雌雉しちよいかなよいかなと。子路これむかえば三たびはねひろげてつ。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
為政以徳まつりごとをなすにとくをもってすれば譬如北辰たとえばほくしんの居其所そのところにいて而衆星共之しゅうせいのこれにむかうがごとし」というのは、ひとり君道をしかりとなすのみではない。人は皆奈何いかにしたら衆星がおのれむかうだろうかと工夫しなくてはならない。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そして我国本草学中興の明星であり、四方の学徒その学風を望んでみな先生を宗とし、あたかも北辰其所に居て衆星これにむかうが如くに、その教えに浴したものである。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)