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入懇
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じっこん
ふりがな文庫
“
入懇
(
じっこん
)” の例文
先代が格別
入懇
(
じっこん
)
にせられた家柄で、
死天
(
しで
)
の旅のお供にさえ立ったのだから、家中のものが
羨
(
うらや
)
みはしても
妬
(
ねた
)
みはしない。
阿部一族
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「——左様でござったか、それがしの主人勝入斎輝政様と、ご
入懇
(
じっこん
)
であろうとは、いや、存じも寄らず、失礼のだんは幾重にもひとつ御用捨のほどを」
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ことに津守の
浄建寺
(
じょうけんじ
)
の
洸山老衲
(
こうざんろうのう
)
とは、いと
入懇
(
じっこん
)
に渡らせられ、老衲が、『六十七万石も持たせたまえば、誰も紂王の真似などもいたしたくなるものぞ。殿の悪しきに非ず』
忠直卿行状記
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
入懇
(
じっこん
)
の弥五兵衛に深手を負わせて、覚えず気が
弛
(
ゆる
)
んでいたので、手錬の又七郎も少年の手にかかったのである。又七郎は槍を棄ててその場に倒れた。
阿部一族
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
人あたりがいいので、入江達三郎とも、
入懇
(
じっこん
)
になり、手すじをみると、出来る。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
某
平生
(
へいぜい
)
朋友等無之候えども、大徳寺
清宕和尚
(
せいとうおしょう
)
は年来
入懇
(
じっこん
)
に致しおり候えば、この遺書
国許
(
くにもと
)
へ
御遣
(
おんつか
)
わし下され
候
(
そろ
)
前に、御見せ下されたく、
近郷
(
きんごう
)
の
方々
(
かたがた
)
へ頼入り候。
興津弥五右衛門の遺書(初稿)
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
『その五郎作とやらは、吉良殿へ、よほど
入懇
(
じっこん
)
と見えますな』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
畢竟
(
ひっきょう
)
どれだけのご
入懇
(
じっこん
)
になった人が殉死するという、はっきりした境はない。同じように勤めていた御近習の若侍のうちに殉死の沙汰がないので、自分もながらえていた。
阿部一族
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
懇
常用漢字
中学
部首:⼼
17画
“入”で始まる語句
入
入用
入口
入牢
入来
入水
入込
入交
入日
入相