“入寺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にゅうじ66.7%
にふじ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思うに、這奴しゃつ蟄居ちっきょ入寺にゅうじなどと事々しく世にふれていたのからして、こちらに油断を噛ませる策であったのでしょう。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さて入寺にゅうじ登山の日となれば、二ちょう山轎やまかごの荷持ちの男どもが五台山へさしていった。すでに一山の長老や僧衆とも、得度とくどの式、贈物ぞうもつ施入せにゅう、あとの祝いなど、諸事しめし合せはついている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
岡崎御坊へせうずる事が出来たら結構だと云ふので、呉服屋夫婦が熱心に懇望こんまうした所から、朗然らうねんと云ふみつぐさんの阿父おとうさんが、入寺にふじして来るやうに成つた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
物堅ものがたい和上もわかいので法力はふりきうすかつたせゐか、入寺にふじの時の覚悟を忘れて其の娘をもらふ事にめた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)