侘住居わびずまひ)” の例文
東京に一泊して悄然として亨一は、伊豆の侘住居わびずまひに歸つた。すず子の顏を見ることさへ苦しいのであつた。すず子はほぼ事の結果を推想して居た。
計画 (旧字旧仮名) / 平出修(著)
侘住居わびずまひまをします——以前いぜんは、北國ほつこくおいても、旅館りよくわん設備せつびおいては、第一だいいちられた武生たけふうちでも、隨一ずゐいち旅館りよくわんむすめで、二十六のとし
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それは、——其許そこは——自分じぶんくちから申兼まをしかねる次第しだいでありますけれども、わたし大恩人だいおんじん——いえ/\恩人おんじんで、そして、ゆめにもわすれられないうつくしいひと侘住居わびずまひなのであります。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)