佐世保させぼ)” の例文
とにかくまず航空母艦でサ、その次が海軍の佐世保させぼ航空隊と、兄さんの所属している陸軍の太刀洗たちあらい飛行連隊だ。
空襲下の日本 (新字新仮名) / 海野十三(著)
熊本高等学校に入学した年の冬の休みに長崎から佐世保させぼへかけての見学をした。熊本から百貫ひゃっかんまで歩いて夜船で長崎へ渡りそこで島原の方から来る友人四、五名と落ち合ったのである。
二つの正月 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
柏崎海軍少尉かしはざきかいぐんせうゐ夫人ふじんに、民子たみこといつて、一昨年いつさくねん故郷ふるさとなる、福井ふくゐ結婚けつこんしきをあげて、佐世保させぼ移住うつりすんだのが、今度こんど少尉せうゐ出征しゆつせいき、親里おやざと福井ふくゐかへり、神佛しんぶついのり、影膳かげぜんゑつつにあるごと
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
同 佐世保させぼ
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
真下を見ると、陸奥の艦橋かんきょうに、何だか見慣れない奇妙な形の器械が、クルクルと廻転しているのが見えた。そうだ。佐世保させぼ軍港で、得態えたいの知れぬ兵器を搬入はんにゅうしたことがあったが、あれに違いない。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)