“伐採”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ばっさい60.0%
ばつさい40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今はどうか知らぬが、昔は中国のある地方では、それが荊棘いばらのようにしげっていて、原住民はこれを伐採ばっさいし燃料にしたと書物に書いてある。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
小道をはいって行くと、森の中に、祖先以来、おのを入れなかった大木を伐採ばっさいして、新しい平地をひらき、そこに二棟ほどの鍛冶小屋が並んで建っていた。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一面の琉球りうきう藺は伐採ばつさいを受けざる為め茸々しやう/\として沼岸に繁茂はんもし、沼辺の森林しんりん欝乎うつことして水中にえいじ、翠緑すゐりよくしたたる如く、燧岳の中腹は一帯の雲烟うんえんとざされ夕陽之に反照はんせうす、其景の絶佳ぜつかなる
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
芳香をたよりに探して、稀に探しあてたとなると、官憲に申告して、伐採ばつさい剥皮はくひの上、これに官印を押して貰はなければならなかつた。タンノアのあたりの山で、富岡は、時々この肉桂の芳香をいだ。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)