伐採ばつさい)” の例文
一面の琉球りうきう藺は伐採ばつさいを受けざる為め茸々しやう/\として沼岸に繁茂はんもし、沼辺の森林しんりん欝乎うつことして水中にえいじ、翠緑すゐりよくしたたる如く、燧岳の中腹は一帯の雲烟うんえんとざされ夕陽之に反照はんせうす、其景の絶佳ぜつかなる
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
芳香をたよりに探して、稀に探しあてたとなると、官憲に申告して、伐採ばつさい剥皮はくひの上、これに官印を押して貰はなければならなかつた。タンノアのあたりの山で、富岡は、時々この肉桂の芳香をいだ。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)