代言だいげん)” の例文
「そんな三百代言だいげんみたいなことをするために必要な保証人なら私みたいな人間にだって立派に務まるじゃありませんか」
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
その向う横町に代言だいげんだか周旋屋しゅうせんやだか分らない小綺麗こぎれい格子戸作こうしどづくりのうちがあって、時々表へ女記者一名、女コック一名至急入用などという広告を黒板ボールドへ書いて出す。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
おとつさんは刎橋はねばし番屋ばんやるよとならはずして其道そのみちのかしこさ、梯子はしごのりのまねびにアレしのびがへしをおりりましたとうつたへのつべこべ、三びやくといふ代言だいげんもあるべし
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一人は何処だったか記憶おぼえがないが、何でも何処かの地方で代言だいげんをして、芸者を女房にして贅沢な生活をしていて、今一人は内務省の属官ぞっかんでこそあれ、い処を勤めている証拠には
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「あ、もう一と筆願います」いうて、だんだんそんな工合ぐあいに書き足さすのんで、何や、馬鹿々々しい、三百代言だいげんみたいなこという奴や思て、面白半分に好きなようなこといわして
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「閣下は寧ろ三百代言だいげんになられた方が適任でございましたろうな」
閣下 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)