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仏龕
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ぶつがん
ふりがな文庫
“
仏龕
(
ぶつがん
)” の例文
油がきれたか、
格子天井
(
こうしてんじょう
)
の
仏龕
(
ぶつがん
)
が、パッ、パッ……と大きな明滅の息をついて、そこへヌッと
反身
(
そりみ
)
に立っているお十夜の影を、
魔魅
(
まみ
)
のようにゆらゆらさせた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一小間
(
ひとこま
)
硝子
(
がらす
)
を張って、小形の
仏龕
(
ぶつがん
)
、塔のうつし、その祖師の
像
(
かたち
)
などを並べた下に、
年紀
(
としごろ
)
はまだ若そうだが、額のぬけ上った、そして円顔で、眉の濃い、目の柔和な男が
夫人利生記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
仏龕
(
ぶつがん
)
の虫ばむ音は
秋の一夕
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
ふり仰ぐと、堂閣の千
本
(
ぼん
)
廂
(
びさし
)
に、
錆
(
さ
)
びた金色の
仏龕
(
ぶつがん
)
が、ほの明るく廻廊を照らしている。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、いぶかりつつ眸をこらして正面の
仏龕
(
ぶつがん
)
ほのかな辺りを見ると、
厨子
(
ずし
)
、
位牌
(
いはい
)
、
金壁
(
こんぺき
)
、
供華
(
くげ
)
、
拈香
(
ねんこう
)
などの
厳
(
おごそ
)
かなものの影のうちに、さきの誓書一束が供えられてあるのが
一
(
ひと
)
しお目につく。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“仏龕”の解説
仏龕(ぶつがん)とは仏像や経文を安置するために壁面や塔内に設けられた小室、あるいは屋内に安置するための容器。
石窟寺院などで壁面をうがち、そこに仏像を安置したものが典型であるが、バーミヤン石窟のように仏像そのものが崖壁から削り出されたものもある。仏塔に仏像安置のための小さいスペースが設けられることがあり、それも仏龕という。
仏龕から発展して、屋内に仏像安置のための容器が使用されるようになり、これは「厨子」(ずし)と呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
仏
常用漢字
小5
部首:⼈
4画
龕
漢検1級
部首:⿓
22画
“仏”で始まる語句
仏蘭西
仏
仏陀
仏頂面
仏壇
仏性
仏国
仏弟子
仏像
仏心