やがて亥刻半(十一時)近い頃、三間町の菊太郎といふ、名前だけは優しい、中年過ぎの下つ引が、ヨチヨチし乍ら飛んで來ました。
して居た主人が、亥刻半頃(十一時)店を引揚げて、二階へ來る積りだつたんでせう、梯子段の下まで來て、いきなり刺された樣子で
覗いた様子でしたが、——なんでもない——といって四半刻ほど見廻ってから帰って来ました。亥刻半(十一時)過ぎだったでしょう
覗いた樣子でしたが、——なんでもない——といつて四半刻ほど見廻つてから歸つて來ました。亥刻半(十一時)過ぎだつたでせう
取りに参ります。亥刻半(十一時)に皆様へお夜食に差上げる積りで、熱いのを用意するように申付けて置きました、——へェ