云事いふこと)” の例文
詞などと云ふやうなものも人の思想を表出するものであるから、正しいと云ふ詞を用ゐるのであります。正しいと云事いふことは言へると思ふ。
仮名遣意見 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
凜々りゝしくたいして如何にも立派なる武士さぶらひ出立いでたちたりしかば是はと驚きさう云事いふことなら是非に及ばずと云直いひなほし早々此家を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
勝手の事而已云並べ無恥はすはな者と思されんはかへす/″\もはづかしやとかほあからめて詫入わびいるにぞ長八夫婦はナニ/\其樣におほせられては却て私し共も面目なし何は兎もあれ然樣云事いふことなら直樣是より家主を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
出して申しければ大岡殿は微笑ほゝゑまれコレ/\其方は正直者しやうぢきもの云事いふことかねて某しも聞及んだりなになんぢに惡事有て調しらべるわけにてはなし安心せよ今此調しらべ者に付て其具足櫃をあけんと思へども合鑰あひかぎなし是に依て其方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)