二派ふたは)” の例文
御家来のうち二派ふたはに分れ、若様の方を贔屓ひいきいたすものと、御舎弟前次様を贔屓いたす者とが出来て、お屋敷に騒動の起ることは本にもあれば義太夫にも作って有ります。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
両名の争論につづいて、一とうの意見も二派ふたはにわかれ、座中なんとなく騒然としてきたころ——
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
朝廷ちょうてい二派ふたはかれたものですから、自然しぜんおそばの武士ぶしたちの仲間なかま二派ふたはかれました。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
議論は二派ふたはに別れていた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
此方こちらはお話二派ふたはになりまして、竹ヶ崎南山の粥河が賊寨ぞくさいでは、かの(山三郎と果し合の夜)同類の者一同は寄集り、ずうっと居並んで居ります。前の方にもわきの方にも一杯でございます。