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不人情
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ふにんじょう
平常、かわいがっていながら、ペスが、
犬殺しに、つれられていったと
知っても、もらいにいってやらぬというのは、なんたる
不人情なことだろう。
「すると
不人情な惚れ方をするのが画工なんですね」
心のうちで、みんなの
不人情をうらんでいるのだ。もうけっして、
人間を
信じてはならない。それは、
政ちゃんの、いうとおりだと
思ったからです。
私が、おまえを
自由にしてやったのではないか。そのときの
約束をすっかりわすれてしまって、
私をどこへか
落としてしまうとは、まことに
不人情な
話だ。
男の
乞食は、
自分たちに、
不人情であった
町をうらめしそうに、
幾たびも
見かえりながら、
疲れた
足をひきずって、とぼとぼと、また
遠い
道を
歩いて、ほかの
町をさしていったのであります。