“下水”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げすゐ55.6%
げすい22.2%
したみず11.1%
どぶ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
第四は本所深川日本橋京橋きやうばし下谷浅草あさくさとう市中繁華の町に通ずる純然たる運河、第五は芝の桜川さくらがは、根津の藍染川あゐそめがは、麻布の古川ふるかは、下谷の忍川しのぶがはの如き其の名のみ美しき溝渠こうきよ、もしくは下水げすゐ
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
いきなりお舟は、長い下水げすいの橋の下へはいっていきました。それで、箱のなかにはいっていたときと同様、まっ暗になりました。
何故なぜというに崖には野笹やすすきまじってあざみ藪枯やぶからしを始めありとあらゆる雑草の繁茂した間から場所によると清水が湧いたり、下水したみずが谷川のように潺々せんせんと音して流れたりしている処がある。
天下の城のしゃちほこの代りに、満蒙露西亜ロシアの夕焼雲を横目ににらんで生れたんだ。下水どぶの親方の隅田川に並んでいるのは糞船くそぶねばっかりだろう。那珂なか川の白砂では博多織を漂白さらすんだぞ畜生……。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)