トップ
>
上手
>
うはて
ふりがな文庫
“
上手
(
うはて
)” の例文
勘定にかけちや、向うが
上手
(
うはて
)
といふだけだ。ちやんと、先が見えるのさ。五百円の
形
(
かた
)
に、あいつは、まんまと秘密を残して行きをつた。
秘密の代償
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
わたしは「秋風ぞふく白河の關」の歌を世に出す爲に、これだけの苦勞をしてゐると、どうして、世間には又あなたのやうな
上手
(
うはて
)
がある。
能因法師
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
若し眞似をしようと思つたら、お手本よりも一枚
上手
(
うはて
)
に出て、まんまと自分の肚の藝にし
生
(
い
)
かしてしまふに違ひ無い。さういふひえもんを持つて生れた人だ。
貝殻追放:017 泉鏡花先生と里見弴さん
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
定跡を知らないで
上手
(
うはて
)
と指すことは、下駄履きで、日本アルプスへ登るやうなつまらない労力の浪費である。
将棋
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
それから
忿怒
(
ふんぬ
)
を感じた。そしてその次には彼女に打ち勝たう——彼女の性質がどうあらうとも、意地が強からうとも、こつちが
上手
(
うはて
)
に出ようといふ決心を抱いた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
〽しばし
彳
(
たゝず
)
む
上手
(
うはて
)
より
梅見返
(
うめみがへ
)
りの舟の
唄
(
うた
)
。〽忍ぶなら/\
闇
(
やみ
)
の
夜
(
よ
)
は置かしやんせ、月に雲のさはりなく、
辛気
(
しんき
)
待つ
宵
(
よひ
)
、
十六夜
(
いざよひ
)
の、
内
(
うち
)
の
首尾
(
しゆび
)
はエーよいとのよいとの。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
何樣
(
なにさま
)
耳新らしい語では有つたが、耳新らしいだけそれだけ、聞き慣れた「油地獄」とか「吉原何人斬」とか言ふものよりも、猶一層
上手
(
うはて
)
な、殘酷な舞臺面を持つてゐるらしく思はれた。
所謂今度の事:林中の鳥
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
覆衣
(
ヴェール
)
のやうな春霞とよくいふが、彗星はあれで春霞よりもう一枚
上手
(
うはて
)
に軽いわけさ
朧夜
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
けれども要吉の
特殊人
(
オリヂナル
)
たるに至つては、自分より遥かに
上手
(
うはて
)
であると承認した。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
俺には何も彼も解つてゐたんだが、何も知らないつもりで、窓から持出す荷物運びなどを手伝つてゐたんだが、彼女は仲々
上手
(
うはて
)
の役者で、ほんとうに俺に恋してゐるやうなことを云つたものだ。
女優
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
も一つ
上手
(
うはて
)
の
得體
(
えたい
)
の知れないものだ
展望
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
良因 これは内のお師匠よりも又ずつと
上手
(
うはて
)
だ。(感心する。)なるほど、この頃の女はえらいものだ。
能因法師
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
心持の上ではさきが
上手
(
うはて
)
だと感付いて、忽ち逃足になるところが素敵にうまい。
貝殻追放:017 泉鏡花先生と里見弴さん
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
礼子 まあ、
上手
(
うはて
)
ね。
歳月
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
“上手”で始まる語句
上手物
上手下手
上手者
上手廻