“三処”の読み方と例文
旧字:三處
読み方割合
みところ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分の知つて居る日本婦人が物好きに一つ買つたのは毛が三処みところに附けられて居て、前のを左右に下へ梳いてうしろへ廻し
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
陰惨な鼠色のくまを取った可恐おそろしい面のようで、家々の棟は、瓦のきばを噛み、歯を重ねた、その上に二処ふたところ三処みところ赤煉瓦あかれんがの軒と、亜鉛トタン屋根の引剥ひっぺがしが、高い空に、かっと赤い歯茎をいた
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
住居の門口かどぐちらしい微暗うすぐらい燈のした処が、右側に三処みところばかりあった。女はその最後の微暗い燈の家へ、門口の格子こうしを開けて入り、建てつけの悪いその戸をガシャリと閉めてしまった。
妖影 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)