“われもこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
吾亦紅30.0%
吾木香30.0%
我亦紅20.0%
地楡10.0%
木楡10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
藤袴ふじばかま吾亦紅われもこうなど名にめでて
六百句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
いま、君の手紙を封筒に返さうと思つたら、底の方に吾木香われもこうの花のはいつてゐるのに気がついた。
母たち (新字旧仮名) / 神西清(著)
露を其のまゝの女郎花おみなえし浅葱あさぎの優しい嫁菜の花、藤袴、また我亦紅われもこう、はよく伸び、よく茂り、慌てた蛙は、がまと間違へさうに、(我こそ)と咲いて居る。
玉川の草 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
みち、山に入って、萩、女郎花おみなえし地楡われもこう桔梗ききょう苅萱かるかや、今を盛りの満山まんざんの秋を踏み分けてのぼる。車夫くるまやが折ってくれた色濃い桔梗の一枝ひとえだを鶴子はにぎっておぶられて行く。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
蛇のでもあるが、春は香の好いツボスミレ、金蘭銀蘭、エゴ、ヨツドヽメ、夏は白百合、撫子花、日おうぎ、秋は萩、女郎花、地楡われもこう竜胆りんどうなどが取々とりどりに咲く。ヨツドヽメの実もくれないの玉をつづる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
武蔵野に見るような黒土を踏んで、うら若いひのきの植林が、一と塊まりに寄り添っている、私たちの足許には釣鐘つりがね草、萩、擬宝珠ぎぼうしゅ木楡われもこうが咲く。
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)