“わさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
和佐25.0%
輪索25.0%
25.0%
曲下12.5%
輪差12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十二日から道頓堀の浪花なには座に名人会といふのが開かれてゐる。長唄の孝次郎かうじらう、勝四郎、常磐津ときはづ和佐わさ、清元の家内やな舞踊をどり鹿島かしま恵津子——どれを見ても、格別名人らしい顔触でないのが愛嬌である。
どこの浦へうちあげられても、一船いっせんの仲間だと知れるように、一本の繩で、いるだけの人数の輪索わさをつくり、みなもろともに死んでこかそ。三郎助も死ね、安兵衛も死ね。
重吉漂流紀聞 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
みだれな、わさぐな、あわてるな
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
かかる冬の冷々ひえびえとするのに、下には色地のえりをみせているが、上には、白絖しろぬめの雪かとばかり白いかいどりを着て、うるしのつやをふくむ黒髪は、根を紐結ひもむすびにフッサリと、曲下わさげにうしろへ垂れている。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
行手はならの密生林で、それ以上は先へ進まれぬので、この辺でよかろうと繩で輪差わさをこしらえて高木の首を嵌込み、その端を持ってけやきの木へ攀登よじのぼった。
湖畔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)