“白絖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しろぬめ80.0%
しろぎぬ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白絖しろぬめのかいどりにくるまれたまま、グッタリそこへ仆れる……。お綱は驚いて肌をさわってみた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
藤十郎の心にそうした、物狂わしい颷風ひょうふうが起っていようとは、夢にも気付かないらしいおかじは押入れから白絖しろぬめ夜着よぎを取出すと、藤十郎の背後に廻りながら、ふうわりと着せかけた。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
白絖しろぎぬ玉帯ぎょくたいへ、血しおを以て詔詞みことのりを書かれ、伏皇后にお命じあって、それに紫錦しきんの裏をかさね、針の目もこまかに玉帯のしんに縫いこんでしまわれた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玉帯の中の白絖しろぎぬの芯が微かにうかがえたのである。それだけならよいが、白絖には、血らしいものがにじんでいる。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)