“まっしろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
真白91.0%
純白5.0%
雪白2.0%
素白1.0%
蒼白1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それだから一夜に事の起った時は、冬で雪が降っていたために、鳥博士は、帽子も、服も、靴まで真白まっしろにしていた、と話すのであった。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
純白まっしろの裏羽を日にかがやかし鋭く羽風を切って飛ぶは魚鷹みさごなり。その昔に小さき島なりし今は丘となりて、そのふもとには林をめぐらし、山鳩やまばと栖処ねぐらにふさわしきがあり。
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
まず食堂は、雪白まっしろ食卓掛ナップ卓子テーブルを蔽い、天井には飾燈をつるして、そこから大きな丸い明りが落ちるようにすること。夜は暖炉のそばで新聞を読むこと。左右に幕をあける式の寝床。
孤独 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
官女が前後あとさきを取巻いて、お夏さんが東の方に、通ったと謂う評判で、また勝山が焼けるちっとばかり前、緋の袴を穿いた素白まっしろな姿の者が、ちょうどその屋根の上あたりを走るのを
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そう唱えると共に、ふしぎな力がわいて、彼女は、蒼白まっしろえていたおもてを、きりっと、真っ直に上げた。自分の力でないようなものが、そのかおを厳然とささえた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)