“ほのめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
63.2%
微見26.3%
5.3%
髣髴5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その母は三沢の看護婦に、氷ばかりも二十何円とかつかったと云って、どうしても退院するよりほかにみちがないとわが窮状をほのめかしたそうである。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
始末は大抵たいてい極つてゐるさ。此間こなひだお前の親爺おやぢに會つた時にもあの家の内幕を一寸微見ほのめかしてゐたよ。
孫だち (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
先ず主人が世界に名を知られた身の上なるをほのめかし、次に余の差し出す名刺を威儀正しく受け取って退いたが、思ったよりも早く余は客待室へ通された。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
と彼は微笑して言った、その眼元めもとには心の底にひそんで居る彼のやさしい、正直な人柄の光さえ髣髴ほのめいて、自分には更にそれいたましげに見えた、其処そこで自分もわらいを含み
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)