“ふるぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
古着38.5%
古切15.4%
古裂15.4%
古著7.7%
古衣7.7%
古袍7.7%
故衣7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
持居もちをり候又小網こあみ町三丁目河内屋と申古着ふるぎ屋のうらに九郎兵衞と申藥種やくしゆ屋の若い者にて以前いぜんより出入を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そのかわりに木綿布の古切ふるぎれを何枚も合わせて、それを雑巾ぞうきんよりも細かく堅く刺して、麻布のかわりに上覆うわおおいに着ていると見えて、私も羽後うご由利ゆり郡の山村をあるいた時に
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
私がもっている古裂ふるぎれに、中巾ちゅうはばの絹縮みに唐人が体操をしている図柄の更紗サラサがある。それを一巻ひとまきもって来て、私の着物の無垢むくに仕立たのも金兵衛さんの秀造おじさんである。
「何しろ結構なこった。そこで……噂によるとお前は古著ふるぎをたくさん持っているそうだが、ここへ持って来て見せるがいい……ほかでもない、乃公も欲しいと思っているんだ……」
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
古衣ふるぎを売つたこともあり、書籍、事によつたら古本を売つたこともあるかも知れない。わたくしは高敏の事跡を知らむがために、曾て浅草源空寺に往つて、高橋氏の諸墓を歴訪した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「いや、やはりどこか、遠慮があるのだろう。曹操がまかのうている以上は、何不自由もさせないつもりでおるのに——なにも、新しい衣裳を惜しんで古袍ふるぎをわざわざ上に重ね着しているにもあたるまい」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
王境内虎災大きを救えと乞うと入定する事須臾しゅゆにして十七大虎来る、すなわち戒を授け百姓を犯すなからしめた、また弟子に命じ布の故衣ふるぎで諸虎の頸を繋ぐ