古裂ふるぎ)” の例文
軸には花梨かりんの木が用いてあり、表装には金襴きんらん古裂ふるぎれが使ってあって、何となく秘品の紐を解く気持をいだかせられる。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私がもっている古裂ふるぎれに、中巾ちゅうはばの絹縮みに唐人が体操をしている図柄の更紗サラサがある。それを一巻ひとまきもって来て、私の着物の無垢むくに仕立たのも金兵衛さんの秀造おじさんである。