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ふくさつゝみ
持歸りし後に其
帛紗包が落て有しと申に夫は此金かと
財布の
儘投出さるゝを
見て
吃驚なしコレ/\
貴殿ゆゑに私は此
通御番所へ送られ
迷惑致せり貴殿が落して置た
帛紗包大方取に來るで有うと思ひ今日迄
待て居しにヤレ/\
嬉しやと
涙を流しながら
正面に向ひ右の
帛紗包を
窺へば
晝の
疲かすや/\と
休み
寢入居り夜具の上より
床も
徹れと氷の
刄情なくも只一
突女は
苦痛の聲も得立ず
敢なくも
息絶たれば
仕濟したりと
床の下より
件の
服紗包を