“ひきた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引立82.6%
疋田8.7%
引田4.3%
拘引4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とよ何分なにぶんよろしくと頼んでおたき引止ひきとめるのを辞退じたいしていへを出た。春の夕陽ゆふひは赤々と吾妻橋あづまばしむかうに傾いて、花見帰りの混雑を一層引立ひきたてゝ見せる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
……で、先ほど、疋田ひきた小伯どのからそっと注意せられたので、まだわし自身、何も聴いておらぬことにして、そちを旅先へ使いに出すのじゃ。……わかったか
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十四日、十五日も、逃げくずれる敵を追って、やなから田神たがみ田部たべ引田ひきたなどという部落部落を、残暑に乾ききっている夏草の野を、血しおで黒くするほど駈けくした。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なんの特種どころか、間も無く拘引ひきたてられて検事局送りになるのだろうが、それもこれも、所詮柄にもないことを企てた天罰だろう。いっそ、生きているのが厭になった。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)