疋田ひきた)” の例文
渡辺も浪人から取立てられた者で、疋田ひきた流の槍の名手であり、刀法にも非凡な腕があった。食禄は二百四十石、家中の士に槍術そうじゅつを教えていた。
……で、先ほど、疋田ひきた小伯どのからそっと注意せられたので、まだわし自身、何も聴いておらぬことにして、そちを旅先へ使いに出すのじゃ。……わかったか
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
程なく、疋田ひきた小伯以下、十三名の一行が、門前に、駒を止め、ちりを払って立った。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あんな雑言を吐きちらして、お耳に入らぬわけはない。疋田ひきた先生が先ほどまで、お部屋で話しておられたから、多分、疋田様からお聴きになったのだろう。……お手討かもしれぬぞ」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)