“はるさき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
春先71.4%
晩春28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
げんに、数年前すうねんぜんのこと、ちょうど春先はるさきであったが、轟然ごうぜんとして、なだれがしたときに、みき半分はんぶんはさかれて、ゆきといっしょに谷底たにそこちてしまったのでした。
しんぱくの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
さうかうするうちに三年さんねんばかりたちました。そのとし春先はるさきから、赫映姫かぐやひめは、どうしたわけだか、つきのよいばんになると、そのつきながめてかなしむようになりました。
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
東海道になったその街には晩春はるさき微陽うすびしていた。それはひる近いころであった。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼には五歳いつつになる女の子があって、悪漢のお祖父じいさんが、非常に可愛がっていたから、それからさきへやったのだ、むせむせする晩春はるさきのことだ、その小供が二階の窓の下で遊んでたから
雨夜草紙 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)