“はっぴ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハッピ
語句割合
法被72.5%
半被19.6%
半臂3.9%
半纏2.0%
羽被2.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雪駄せった穿いて前に立ち、背後うしろ浅葱あさぎ法被はっぴ梵天帯ぼんてんおびを締め、真鍮巻しんちゅうまきの木刀を差したる中間ちゅうげんが附添い
そのとき、たちまちにペリティの店の向う側を黒と白の法被はっぴを着た四人の苦力クーリーが、黄いろい鏡板の安っぽい出来合い物の人力車をいて来るのに気がついた。
「江戸の花」には、命をも惜しまない町火消まちびけし鳶者とびのものは寒中でも白足袋しろたびはだし、法被はっぴ一枚の「男伊達おとこだて」をとうとんだ。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
小砂利を掃くお六尺も、お賄所まかないじょの門をくぐる出入商人でいりあきゅうども、すべて、新しい法被はっぴを着ていた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、いったん表の方に出て、誰かを手招きした、すると、間もなく、襟に春月亭と染めぬいてある法被はっぴを着た男が、リヤカーに沢山の空罎をのせてやって来た。
次郎物語:03 第三部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
あのいたいけな馬籠の子供たちがそろいの黒い半被はっぴに、白くあらわした大きな定紋じょうもんを背中に着け、黄色な火の用心の巾着きんちゃくを腰にぶらさげながら町を練り歩くなぞは、近年にはないことだと言われた。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
という処へ、萌黄もえぎ裏の紺看板に二の字を抜いた、切立きったて半被はっぴ、そればかりは威勢がいが、かれこれ七十にもなろうという、十筋右衛門とすじうえもん向顱巻むこうはちまき
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
看護員はひしひしとその身を擁せる浅黄の半被はっぴ股引ももひきの、雨風に色せたる、たとえば囚徒の幽霊のごとき、数個すかの物体をみまわして、秀でたる眉をひそめつ。
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御車は無紋の黒塗、海老染えびぞめ模様の厚毛布あつげっとを掛けて、蹴込けこみにはの毛皮を敷き、五人の車夫は大縫紋の半被はっぴを着まして、前後にしたがいました。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彦太郎が唐人川の土橋に足をかけた途端、それらの塵芥の山の一つに立っている三人の半被はっぴ姿の男が、ほれ見い、糞男くそおとこが行くぞ、生意気な奴だ、この頃、俺たちの仕事の邪魔をしようとして居やがる、とかなんとか
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
黒の半臂はっぴを一様にその上に着て、野路を群れて行くさまは絵であった。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「玉井組は、半纏はっぴに、ここの金比羅さんと同じマークをつけとるなあ。生意気な」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
といいながら、羽被はっぴの紺のにおいの高くするさっきの車夫が、薄い大柄おおがらなセルの膝掛ひざかけを肩にかけたままあわてたように追いかけて来て、オリーヴ色の絹ハンケチに包んだ小さな物を渡そうとした。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)