“はこぐるま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
箱車77.8%
函車22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
東北その他へ出る汽車には、みんながおしおしにつめかけて、機関車のぐるりや、箱車はこぐるまの屋根の上へまでぎっしりと乗上のりあがって、いのちがけでゆられていくありさまでした。
大震火災記 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
その日のおひるすぎ、賢二君が、にいさんの壮一君にまもられて、ちょっと、おうちの外へ出ますと、その町かどに異様な箱車はこぐるまをひいた、白ひげのじいさんが、待ちかまえていました。
鉄塔の怪人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
る、まへへ、黄色きいろ提灯ちやうちんながれて、がたりとあをつた函車はこぐるま曳出ひきだすものあり。提灯ちやうちんにはあかしべで、くるまにはしろもんで、菊屋きくやみせ相違さうゐない。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
駈けつけてゆくうちに、牛乳車の函車はこぐるまが内からパクリと開いて牛乳缶の代りに、四五人の怪漢が、ドッと飛び出して来た。言わずと知れた「ウルフ」の配下の者だった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)