“ねつけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
根付50.0%
根附38.5%
熱気7.7%
寐慣3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
背戸せどから廻って来たらしい、草鞋を穿いたなりで、胴乱どうらん根付ねつけ紐長ひもながにぶらりとげ、銜煙管くわえぎせるをしながら並んで立停たちどまった。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「もう一つ、三日前に八五郎が、この脇差と牙彫けぼり根附ねつけを一つ、十兩で吉三郎に賣つたさうだ。少しわけがあつて、それを返して貰ひたいんだが」
路の二丁も担いで来ると、雪を欺く霜の朝でも、汗が満身に流れる。鼻息は暴風あらしの如く、心臓は早鐘をたゝく様に、脊髄せきずいから後頭部にかけ強直症きょうちょくしょうにかゝった様に一種異様の熱気ねつけがさす。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
寐慣ねつけない所に寐たとこのあとをながめて、烟草たばこを一本んだが、昨夜ゆふべの事は、凡て夢の様である。縁側へて、低いひさしそとにあるそらを仰ぐと、今日けふい天気だ。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)