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にはをとこ
此家にも
學校にも
腦病の
療養に
歸國といひ
立て、
立いでしまヽ
一月ばかりを
何處に
潜みしか、
戀の
奴のさても
可笑しや、
香山家の
庭男に
住み
込みしとは。
笑顏をまづ
見する
庭男に、
其まヽ
縋りて
箒木の
手を
動かせず、
吾助お
前は
畫がかけるかと
突然に
問ふ
可笑しさ。
此處は
隣りざかひの
藪際にて、
用心の
爲にと
茅葺の
設けに
住まはする
庭男、
扨も
扨も
此曲物とは。