“とりひし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
取挫40.0%
30.0%
取拉20.0%
10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その出端でばなを利用して敵を驚かして、一気に取挫とりひしぐことは、喧嘩の気合を知っているものにはむしろ容易たやすいことですが、駒井は閑却されて、あとから出た豪傑が人気を独占しましたけれど
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
安の曰く、殿下を刺すこと、くちきとりひしぐが如くならんのみと。王太息して曰く、高皇帝、く壮士を養いたまえりと。勇卒を選みて、安を北平に送り、世子をしてく之をせしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それは何とも説明し難いものではあるが彼をして現代の青年の仲間入りしようとする勇気を無雑作に取拉とりひしぐ薄気味悪い力を持っていた。彼は考えざるを得なかった。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
あまつさへうゆる時は、いちに走りて人間ひとを騒がすなんど、片腹痛き事のみなるに、機会おりもあらばとりひしがんと、常より思ひゐたりしが。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)