“とりす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
取棄33.3%
取澄33.3%
取捨16.7%
取済16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猟人も之を見て大いに驚き怪み人に尋ねけるに、山の神なりとふにぞ。後のたたりも恐ろしく取棄とりすてもせず、そのまゝにして捨置きぬ。見る人も無くて腐りしが、後の祟りも無かりしとぞ。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
と膝をすっと手先ででて、取澄とりすました風をしたのは、それにきまった、というていを、仕方で見せたものである。 
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
真田さなだ下締したじめを締めまして、黒紬くろつむぎの紋附を着たなり欄干へ帯を縛り附け、脇差や印籠を一緒にして袴の上へ取捨とりすて、片手にて欄干へつかまり、片手にて輪にしたる帯を首に巻き附け
そうっておじいさんは一こう取済とりすましたものでしたが、わたくしとしては、それではなにやらすこ心細こころぼそいようにかんじられてならないのでした。