“ときわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
常磐54.8%
常盤31.0%
常葉9.5%
時分2.4%
常石2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
行人橋ぎょうにんばしから御嶽山道について常磐ときわの渡しへと取り、三沢というところで登山者のために備えてあるいかだを待ち、その渡しをも渡って
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
常盤ときわ家を出るとき、餞別せんべつに貰った金が三両あった。そこでわたくしは自分の婚礼の衣装を取出して包み、そっと家をぬけだして質屋へいった。
やぶからし (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
橘平から望月沢のあたり、ようやく常葉ときわ木が増して、山深い香りがする。下生えの馬酔木の小枝にまで霧藻がもつれ、岩うちわが岩間に錆色の厚葉を光らせる。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
やがてまた足音がして、こんどは頭をぴかぴかの時分ときわけにし、黒い太いふち眼鏡めがねをかけた若主人が現われた。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
馬車が前を通るとき馭者台ぎょしゃだいの上を見ると、木之助は、おやと意外に感じた。そこに乗っているのは長年見馴みなれたあの金聾かなつんぼじいさんではなく、頭を時分ときわけにした若い男であった。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
アクツと言う語は今日まで広く東国に行われた普通名詞であるから、別に記録の根拠を求める必要もないようであるが、『常陸国志』巻三、那珂なか常石ときわ郷の条に
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)