時分ときわ)” の例文
やがてまた足音がして、こんどは頭をぴかぴかの時分ときわけにし、黒い太いふち眼鏡めがねをかけた若主人が現われた。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
馬車が前を通るとき馭者台ぎょしゃだいの上を見ると、木之助は、おやと意外に感じた。そこに乗っているのは長年見馴みなれたあの金聾かなつんぼじいさんではなく、頭を時分ときわけにした若い男であった。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)