“とうげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
91.0%
東下5.1%
当下2.6%
投化1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ああ、おいらもそう思って、北国街道ほっこくかいどうから、雪のふるとちとうげをこえて、この京都へきたけれど……まだ鷲のかげさえも見あたらない」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かねて連盟の副頭領ともたのまれていた千石取りの番頭奥野将監しょうげん、同じく河村伝兵衛以下六十余人の徒輩ともがらが、いよいよ大石の東下とうげと聞いて、卑怯ひきょうにも誓約にそむいて連盟を脱退したことが判明した。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
当下とうげに即ちりょうするという境界に至って、一石を下す裏に一局の興はあり、一歩を移すところに一日のよろこびは溢れていると思うようになれば、勝ってもとより楽しく、負けてまた楽しく
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
禅師蒹葭堂をさして、この人よくこれを知れり。吾れ談を費すに及ばずといはれたりき。禅師はもと唐山の人にて、投化とうげして黄檗山に住せしなり。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)