“とうけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
当家60.0%
藤家40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「当家（とうけ）は、これ、斎藤道三（さいとうどうさん）の子孫ででもあるかな。」
雨ばけ (新字旧仮名) ／ 泉鏡花(著)
当年、軍学兵法の講論（こうろん）、大試合（だいしあい）に参加（さんか）する諸家（しょけ）は、まずご当家（とうけ）を筆頭（ひっとう）に、小田原（おだわら）の北条（ほうじょう）、加賀（かが）の前田（まえだ）、出陣中（しゅつじんちゅう）の豊臣家（とよとみけ）、奥州（おうしゅう）の伊達（だて）、そのほか三、四ヵ国のご予定（よてい）とある。
神州天馬侠 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
おい、介（すけ）、公卿（くげ）奉公もよいが、選（よ）りに選ってお牛場の落魄（おちぶ）れ藤家（とうけ）などへ、なんで、物好きに住みこんだのだ。おれの主人の邸（やしき）へ来い、厩（うまや）掃除を
親鸞 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
それが、武家同士の興亡となり、武家政治となり、今の平家の全盛になってからは「落魄（おちぶ）れ藤家（とうけ）」と嘲（あざ）けられて、面影もない存在になってしまった。
親鸞 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
勧学院は、もともと藤家（とうけ）の子弟のための大学だったが、武家の子でも、四位以上の家がらなら、入学はゆるされた。
新・平家物語：02 ちげぐさの巻 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
焦（じ）れったいなあ……。くそったれめ。藤原がなんだ。藤家（とうけ）の一族に親類があるからとて、あんなにまで、威張りちらされている父上のお気が知れぬわ……。父上の意気地なしよ。
新・平家物語：02 ちげぐさの巻 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)