“すきもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
好者31.3%
数寄者25.0%
数奇者18.8%
好色者12.5%
好色漢6.3%
好色男6.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つねこのんで山川さんせん跋渉ばつせふし、うちればかならふでを取つて書いて好者すきもの
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
好者すきものとなってみると、お雛様ひなさま飯事ままごとのようなことばっかりしていたんでは納まらない、そういう図々しいことをしてみたがるんです。
彼がねがったのは、夢想し耽溺たんできすることの快楽を、恍惚こうこつとして実践する風流人の生活、当時の言葉でいうところの数寄者すきものの生活ではない。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
もとはさかい数寄者すきものの物でござりましたが、宗益と云う者が求め出して関白殿へ献上いたしましたのを、後に殿より太閤殿下へ差上げた品でござりましたから、不思議なこともあるものよ、他の品ならば疑わしくも思うであろうが
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
越えて寛永十一年、封を大和国郡山に移した時、泉州堺の数奇者すきもの中村宗雪にこれを授けられた。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
文化ごろ煎茶の流行した時代には数奇者すきものが集まって幾つもの椀に煎茶を盛って出し、その水の出所が多摩川か、隅田川か、はた井戸かをいい当てるを誇ったということである。
氷湖の公魚 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
垣間かいま見る好色者すきものに草かぐわしき
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
着物の着こなしが下手なのか、つんつるてんの感じの消えない、あく迄も山出しだつたが、邪氣の無い健康な肉體にはち切れる程漲つて居る若々しい血色は、好色者すきものの好奇心を唆るところがあると見えて、おときに貰つた記念の惱みから漸く救はれたばかりの野呂は、早くもたゞならぬ冗談をいひかけるのであつた。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
散々泣き尽して、母親を手古摺てこずらせて来たお滝は、最早涙も涸れた様子ですが、声の無い歔欷なきじゃくりが、玉虫色に紅を含んだ、可愛らしい唇に痙攣けいれんを残して、それがまだ好色漢すきもの岩太郎の眼には、一段の魅力でもあったのです。
銭形平次捕物控:245 春宵 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
たしかに近代的好色男すきものの心をそそる肉體であらう。