“数奇者”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すきしゃ50.0%
すきもの50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日本橋のたもとに立って、橋を渡る棺桶の数を数える数奇者すきしゃはなかったが、仕事に離れて、財布の中の銭を勘定する労働者は無数であった。
死の接吻 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
いずれ数奇者すきしゃで、彫刻を見るのが珍しいのであろう位に思っていた。風采の上から、まず自分の見当は違うまいなど思っていた。
越えて寛永十一年、封を大和国郡山に移した時、泉州堺の数奇者すきもの中村宗雪にこれを授けられた。寛延四辛未の年転じて塘氏家茂の所有に帰した。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
文化ごろ煎茶の流行した時代には数奇者すきものが集まって幾つもの椀に煎茶を盛って出し、その水の出所が多摩川か、隅田川か、はた井戸かをいい当てるを誇ったということである。
氷湖の公魚 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)