“しほみづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鹹水42.9%
潮水42.9%
塩水14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我はみづから面のくが如く目の血走りたるを覺えて、きれ鹹水しほみづひたして額の上に加へ、又水をわたり來る汐風しほかぜすこしをも失はじと、衣のボタン鬆開しようかいせり。されど到る處皆火なるを奈何いかにせん。
曇つた埃つぽい硝子の中で、藍色の透き通つた潮水しほみづと、なよなよした海草とが動いてゐた。そしてどこの岩の隅隅にも、もはや生物の姿は見えなかつた。
宿命 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
得意にも見えなければ、失意にも思はれない様子は、う云ふ生活にいて、海月くらげうみたゞよひながら、塩水しほみづからく感じ得ない様なものだらうと代助は考へてゐる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)